今もまだ深い傷跡が残る、911。もうあれから１３年が、経過した。あの時何をしていたか、思い返してみた。何気なくテレビを見ると、特撮であるかのような映像が流しだされていた。その時僕は、ハワイ島コナに住んでいた。その日はただ異様なスクリーンを、ぼっと眺めていた。夜になり急に電話が鳴った。まだアロハシャツのメーカーを立ち上げた時で、それだけでは生活していけないので、ツアーの仕事も手伝っていた。電話の内容は、ホノルル空港に着陸予定だった日本からの飛行機がテロ発生により閉鎖。北海道千歳空港からの便が仕方なく、コナ空港に緊急着陸した。翌日、本当はホノルルで観光するお客さんが、ホテルで缶詰になっている為半日観光をして欲しいとの、JALからの依頼であった。その時行きたい人を募り、大型バスのガイドをした。けっこう観光業は長くやったが、色々な旅行会社のお客さんを、纏めて案内するのは初めてであった。JTB,HIS、日本旅行、JALPAC、阪急等々。ホノルルに４泊の滞在の方も多くいたと推測し、貴重な１日を失って落胆しているかと探ってみたが、皆愚痴ひとつ云わず僕のツアーを楽しんでくれた。普通混載でツアーをすると、知らない者同士しらける時も多々ある。しかし北海道の人たちは、とにかく明るく楽しんでいた。翌日ホノルル空港が開き、皆移動していった。あれからもハワイにちょくちょく来ているのであろうか。アメリカに住んでいる人は、それぞれの911があると思う。絶対に風化させてはいけない日である。合掌。