ライバル


10月の東京で、ぜひ会ってみたい男がいた。写真真ん中の男である。何と小学校6年の時から、中学3年までのライバル。僕は3小、彼は1小。僕は3中、彼は1中。お互い小学校も中学校もショートでキャプテン。ほぼ同じ軌跡をたどっていた。僕は高校で野球をやろうと思ったこともあったが、(いや待てよ。俺よりうまい奴があるのにこのまま進んでいいのか?)という気持ちが強くなり、結局野球を辞めた。そして彼は日大三高に行き、最後の西東京大会決勝で惜しくも敗退。甲子園にはいけなかった。そのテレビを見て愕然とした。あれだけ超うまかった彼が、ショートではなくセカンドを守っていたことである。その時に(あ〜野球を辞めて正解だった)と、思った記憶がある。その彼と40年ぶりに再会。もちろん当時話をしたこともなかった。順風満帆に見えた彼の野球人生も、中学にあがったばかりにいじめを受けたこと。高校にあがった時、うまい奴が相当いたことなど。面白い話を色々聞けた。左の男はひとつ下で少年野球からシニアリーグ、日大明誠と野球を楽しんだ。少年野球の頃はもちろん話をしたこともない。みんな当時の事を良く覚えていて、盛り上がった。貴重な体験は、僕が小6の時に春、秋と優勝した。その時に勝負に勝つ喜びを覚えた。(勝つとこんなにも回りの人が喜んでくれるのか?)と肌で感じたのは、12歳の時であった。今も喜んでいただける人が大勢いる。幸せなことである。

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