ここ数日、実に素敵な風が吹いている。人生の話でなく、ホノルルの話である。いつもは5月の風が良いと感じるのだが、昨日の風は絹のような風であった。そして日々の生活で、喜びもある。ある日ランニングの時に、僕が直進しようとすると、ピックアップトラックが止まってくれた。僕は恐らく聞こえないと思うが口で、「Thank you」と云った。そのドライバーは、晩年のバート・ランカスターのような、いかにもアメリカ人というような老人で、「You are welcome」と、口の動きでわかった。さてさて江戸好きな僕は、すぐにその場面に置き換える。おいらは「先にすまね〜」と云った。その老人は「とんでもね〜」と返す。「じいさん今日も達者でな」。「あーおめえさんもな」というような会話が、見えてくる。こんな感じが、今の日米に「不足」しているような気がするのである。