いつも時は、過ぎる。今も一瞬で、昔になる。もう911から、15年が今日で経過した。世界中にもたらした影響は、計り知れない。いい意味でもわるい意味でもである。あの時、僕はハワイ島コナにいた。アロハシャツだけではまだ生計が成り立たず、ツアーの仕事とアロハシャツの仕事をどちらともなくなんとなくやっていた。その日は休みだったので、テレビで光景を見た。今まで見たことのない、異常なシーンであった。急に電話がなり、急遽ツアーに出て欲しいと、会社から電話がかかった。聞いてみるとホノルル国際空港が閉鎖になり、北海道からの飛行機が行き先を変え、コナ国際空港に着陸した。そのお客様たちが、時間を持て余しているので、ツアーをやって欲しいと。僕は混載のツアーも数多くやったが、JTB、HIS、JALPACK、阪急、ありとあらゆる会社のお客様を案内したのは、初めてであった。皆何が起こったのか不安で、ホノルルに移動出来るかさえわからない。しかし素晴らしいお客様ばかりで、「どうせなら楽しんでしまおう！」と気持ちを切り替え、ワイワイガヤガヤの楽しい時間となった。ハネムーンで来たかたなど、その後2泊コナにし、ホノルルに移動した。ホノルルに4泊の予定が、何もないケアホウに宿泊した。買い物が主だった人には、かなりのショックだったと思う。15年経った今では、懐かしい想い出になっているやもしれぬ。僕はその後、観光客が1週間入って来なかった為、1週間仕事がなかった。おまけにパートタイムだったので、仕事の優先順位が低く10日くらい寝て暮らした。この時に、もう観光業から足を洗おうと決心した。写真はその数年前に、ニューヨークを訪れた時に撮影した。空まで伸びる世界貿易センタービルは、強いアメリカの象徴であった。今年もハワイからご冥福をお祈りします。