
ホノルルでは基本のケーブルに入っていると日本語放送のKIKUが見れる。ニュース以外は著しく古いドラマなどをやっている。何と25年くらい前の暴れん坊将軍をやっているのはご愛嬌だ。若い人が見たら松平健とは誰もわからない(笑)。ここ数週間土曜の夜9時からはもっと古い白黒映画をやっている。先週は黒澤の椿さんじゅうろう、今週がビルマの竪琴だった。見るともなしに見ていたらビルマの竪琴は中々良かった。8月15日終戦のビルマの話だ。降伏した日本軍の隊があった。しかし終戦を知らず戦い続けている隊もあった。戦い続けている隊の説得に水島上等兵が行く。その戦っている隊の兵士達は水島の言うことを聞かず全滅。その責任を深く感じビルマの僧になりビルマに残る話だ。昔中井貴一版を日本で見た時は何とも思わなかったが、昨日のは僕だったらどうしたか考えたくらいまずまずであった。僕が移民して来たから余計にそう思ったかも知れぬ。物売り婆さんの北林谷栄が実に名演だ。30年後のリメークでも同じ役をやっている。ということは若い時の老け役である。この写真の様に山ばかりの映画だが、今の日本の失ったものがこの映画の中にはたくさんあった。